①工作機械の選び方
工作機械は、JIS(日本産業規格)で以下のように定義されています。
“主として金属の工作物を,切削,研削などによって,又は電気,その他のエネルギーを利用して不要な部分を取り除き,所要の形状に作り上げる機械。ただし,使用中機械を手で保持したり,マグネットスタンドなどによって固定するものを除く。”
主な工作機械として、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、歯切り盤、研削盤などが挙げられます。他にも、複合的な機能を持った工作機械も多くありますが、基本的な機能はこれらに集約されます。各工作機械の概要および主な用途は、下表の通りです。
工作機械 | 説明 |
旋盤 | 回転する固定装置に材料を取り付けて、刃物を当てることで削る機械です。回転させて削るため、円筒形の材料を使った製造やねじ切りなどに使用されます。 |
ボール盤 | 加工材料に穴をあけるための機械です。テーブルに材料を固定して、主軸の先端に取り付けたドリルを回転させながら材料に近づけることで穴をあけます。 |
中ぐり盤 | ボール盤などであけた穴を大きく広げるための機械です。材料が大きく、大きい径や深い穴をあけたい時などに使用されます。 |
フライス盤 | テーブルに材料を取り付けて固定し、回転する主軸に取り付けた刃物を当てることで削る機械です。テーブルに固定して削るため、板形状の材料など平面を加工することに適しています。 |
歯切り盤 | 円筒形の材料を歯車の形状に切削する機械です。刃物を主軸に取り付けて回転させ、固定した材料に当てて歯車の形状に成形します。 |
研削盤 | 回転する砥石に材料を押し当てて、削り取っていく機械です。刃物に比べて削れる量は少ないですが、高い精度で削ることが可能で、加工面もきれいに仕上げられるため、切削加工後の仕上げ工程などで使われます。 |
工作機械を検討する場合、下図のように、どのような加工を行いたいかによって機械の種類を決定します。
弊社では旋盤・研削盤を製造していますので、次の投稿では旋盤を購入するときの検討ポイントをご紹介します。