弊社は、お客様の立場で、ご満足いただける製品を提供するため、全社一丸となって取り組んでいます。
状況や製品によって様々ですが、特に以下3点について、多くのお客様から高い評価を頂いております。
弊社の製品は、基本製品をベースに、お客様のご要望に応じてカスタマイズを行うことが可能です。製造業の現場では、フロアスペースが限られていることも多く、省スペース化が求められます。機械への素材投入方法や、切粉の取り出し方法(チップコンベアなど)にも、工場内の動線を考慮して柔軟に対応することが可能です。
また、全体の工程の生産性を考慮した場合、複数の工程を人の手による段取り替えなしで処理できると大きく生産性を向上できるようなケースでは、ガントリーローダーなどを活用した自動運転を実現するなど、お客様のニーズに応えたカスタマイズを提案することが可能です。
20年以上に渡って、お客様のニーズに対応し続けてまいりましたので、その過程でカスタマイズのパターンをユニット化し、ノウハウとして多数保有しております。特殊ユニットと搬送装置オプションで機械の機内・機外をトータルでカスタマイズすることで、お客様仕様を実現いたします。
弊社を象徴する伝統技術は“キサゲ加工”と呼ばれ、すべりガイド方式の工作機械の円滑な駆動を実現しています。“キサゲ加工”技術は、弊社の中核的かつ象徴的な技術として受け継がれており、弊社のロゴマークは、この“キサゲ加工”によってできる文様を基にデザインされました。
NC旋盤の刃具の設置方式には、大きく分けて「クシ刃型」と「タレット型」の2種類があります。弊社は両方とも生産していますが、より高い精度を実現できる「クシ刃型」の機械を得意としています。一般的に、「タレット型」の方が、多くの刃具をワンポジションで利用できるので利便性が高いというケースもあります。しかし、「クシ刃型」は送り台に刃具を並べて固定しているため、加工プログラムは刃具の干渉を避けるように設定する必要がありますが、送り台の移動のみで刃具を切替できるため高速で、かつ高い精度の加工を実現することができます。「クシ刃型」がより高い精度を実現できるのは、「タレット型」はスライドの精度に加えてタレットの繰り返し精度により2重の誤差が発生するのに対し、「クシ刃型」は刃具と材料が同じ台の上で加工されるため誤差の発生個所を抑えられるためです。
さらなる高精度を実現するため、弊社の機械では、熱による影響を抑える仕様を採用しています。切削油冷却機能を備えていることはもちろん、リニアスケール仕様によって位置決め精度を維持すると共に、ボールネジ冷却仕様によって熱変異自体を抑制する仕組みにしています。
同時に、弊社の機械では、高い剛性を実現する設計になっています。最近の機械は高速加工がメインになり、昔の機械に比べると剛性が低いことが多くなっていますが、弊社では重旋削に耐えられるよう、ベッドやすべり機構に頑強な構造を採用しています。使用する鋳物も弊社こだわりの高剛性設計で、製造も国内で行われており、そうして作られた高品質な部品を採用することで、お客様に安心してご使用頂ける機械を実現しています。
NC旋盤の摺動面機構には「すべりガイド方式」と「転がり軸受ガイド方式」があります。一般的に「転がり軸受ガイド方式」の方が動作性に優れていると言われますが、弊社製品は“キサゲ加工”の高い技術によって、「すべりガイド方式」が本来苦手とする微小動作という欠点を補いながら、長所である安定性や剛性、耐久性を備えた機械を提供しています。
特に耐久性においては、「転がり軸受ガイド方式」では5年程度で傷みが出て、ガイド本体の交換が必要となることがありますが、「すべりガイド方式」では、定期的な調整によって20年ほどは持つことが多く、中には40年近く使い続けて頂いてるお客様もいらっしゃいます。
メンテナンスにおいても「すべりガイド方式」の方が優れています。機械精度に問題が生じた場合、「転がり軸受ガイド方式」ではガイド本体を交換しなくてはならないため、機械を使って取り外しを行う必要がありますが、「すべりガイド方式」では、多くの場合“カミソリ”(スライドギブ)と呼ばれる部品の位置調整で対応することができ、仮に“カミソリ”が長期間に渡る使用によって摩耗し、位置調整で対応できない場合、 “カミソリ”(スライドギブ)のみの交換も可能です。